画像の二値化

ここに書いた方法でグレースケール変換した画像を 二値化する． 二値化とは，ある閾値より小さい階調の画素を0（黒），大きい画素を1（白）にする処理である． 二値化は文字や図形の認識の前処理として行われることが多く，基礎的ではあるが 非常に重要な処理の一つである．

二値化にはいくつか手法があるようだが，まず一番簡単な固定二値化のコードを示す． 固定二値化は画像全体にただ一つの閾値を設定するものである． 閾値の選定によって処理後の画像が大きく変化する． 

procedure TMainForm.KoteiBtnClick(Sender: TObject);
var
  X, Y: Integer;
  Bmp: TBitmap;
  P: PByte;
begin
   Bmp := TBitmap.Create;
   try
     Bmp.Assign( GrayImage.Picture.Bitmap );
     Bmp.PixelFormat := pf8bit;
     Bmp.Palette := CreateGrayScalePalette( 255 );
     for Y := 0 to Bmp.Height - 1 do
     begin
        P := Bmp.ScanLine[ Y ];
        for X := 0 to Bmp.Width - 1 do
        begin
           if P^ > 128 then
              P^ := 255
           else
              P^ := 0;
           Inc( P );
        end;
     end;
     GrayImage.Picture.Bitmap := Bmp;
   finally
     Bmp.Free;
   end;
end;

GrayImageにはグレースケール変換された画像が入っている． まず適当なTBitmapオブジェクトを作成し，そのPixelFormatをpf8bitに設定する． 次に，ここに書いたCreateGrayScalePalette関数を使って 256階調のパレットを作成し，TBitmapオブジェクトに割り当てる． 以降は，各ピクセルを調べて，階調値が128よりも大きければ255に， 小さければ0に順次変更する．

原画像と固定二値化画像の比較を以下に示す．
原画像
固定二値化画像

お問い合わせはメールにて: akasaka@klc.ac.jp

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