980円のSocket370マザー

Feb. 2, 2001


アプライドの中古パーツセンターで Asus MEZ-VM980円で売られていた. 「動作不良品・返品不可」と書かれたシールが貼られている完全ジャンクである. チップセットは440ZXで,ビデオ(ATi Rage Pro)がオンボードで載っている. 基板上を眺めてみたが外傷等は見当たらず, 店員に動作不良の箇所を尋ねたところ,「こちらでは分かりかねます.VGAが出ないとか...」という返事. もしオンボードのVGAが死んでいてもAGPスロットがあるし,FDDやHDDのコントローラがダメでも 拡張I/OカードやSCSIカードを使えば何とかなる. もしかしたら使い物になるかも... と思い,買って帰った.

Asusのサイトでスペックを確認すると,Creativeのサウンドチップもオンボードであった. すべての機能が正常に動いてくれれば,あとはNICを差すだけである. すぐにも動かしてみたかったが,あいにく余っているSocket370の石が無い. 自宅マシンで使っている300Aを外すのもめんどくさい. Yahooのオークションを見てみたが,Celeronの300Aや333あたりはオーバークロック目的で狙っている 人が多いのか,4000円前後と比較的高値で取り引きされている. もう少し安く手に入らないかと思い,NIFTYの求品で500円X逓倍率(例えば300Aなら500円X4.5で2250円)で募ったところ, 366を2750円で譲ってくれる人が現われた. 早速連絡を取り,すぐにCPUを送ってもらった.

CPUが到着した. まず,CPUと64MBのメモリだけを差し,オンボードビデオの出力にディスプレイを繋いだ. もし,ディスプレイに何も表示されなければ,オンボードビデオが死んでいる,BIOSが死んでいる,レギュレータが 死んでいる,等々いろいろな原因が考えられる. BIOSやレギュレータが死んでいると復活は絶望的である. 緊張しながら電源を投入すると,ファンは回りはじめたがディスプレイには何も映らない.

「やはりダメか...」

と思った瞬間,「ピッ」という音と共に見慣れたエナジースターが現われた. CPUもメモリも正常に認識されている. スピーカを繋いでいないのに音が出たのは,ボード上に小指の先くらいのスピーカが載っていたのである. とりあえずBIOSやオンボードビデオは死んでいないようだ. 一旦電源を落とし,キーボードを繋いで再度電源を入れ,BIOSメニューで "Load BIOS Default" を実行した. 中古マザーを買ったときの定石である.

次にFDDを繋いで起動した. 正常にシークする音が聞こえた. Win95の起動ディスクを挿入して起動すると,ちゃんと起動し,プロンプトが現われた. DIRコマンドも使える. FDDコントローラも生きているようである.

次はWinMeがインストールしてあるHDD(Fireball ST 4.3GB)を繋いでみた. HDD自体はBIOSでは正常に認識された. WinMeの起動途中でほとんどすべてのドライバが入れ換えられた. 途中,一度フリーズしたようだったのでリセットしたが,後は順調にドライバの入れ換えが行われ, 正常にWinMeが立ち上がった. このような場合,途中でCD-ROMを要求されないWinMeは便利がよい. オンボードビデオは高解像度での表示も問題ないようである. デバイスマネージャを見てみたが,「X」や「!」が付いているデバイスは一つもない. サウンド出力にイヤホンを繋ぐとちゃんと音も出ている.当然マウスも使える.

「う〜む.どこも悪くない...」

いったいどこが動作不良なのだろうか.謎である. COMポートやゲームポートが不良なのかも知れないが,これで980円は大変お買い得であった. アプライドのような大手のディーラーでは,いちいち細かくチェックしないのかもしれない. いつか動作不良・メーカー不明のBXマザーがやはり980円で売られていたが, 買っておけばよかったと少し後悔した.


お問い合わせはメールにて: akasaka@klc.ac.jp

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