Celeron333@500マシンの製作

June 10, 2001


先日Celeron333のヒートシンクをファンに交換したが, ひょんなことからこのCeleronを500MHzで動かしてみようと思い立った. アプライドにSECCのCeleron用ツインファンが498円で売られていたのである. 現在付けている100円の安物ファンを このツインファンに交換すれば,もしかすると500MHz駆動でいけるかもしれない. オーバークロックは趣味じゃないのだが,MendocinoコアのCeleronは別である.

今使っているマザーが440EXのKobian EX-ATで, FSBが66MHzまでなので, MSI MS6163を用意した. このマザーはNIFTYの交換会議室でSuper7のFIC VA503+と交換したものである. CPUにツインファンを取り付けいきなりFSB100MHzで起動してみる. 結果は×. BIOS画面は現われなかった. コア電圧を2.1Vまで上げてみたが結果は同じ. FSB83MHzの413MHzまでは起動するのだが...

以前,PPGAのCeleron300AとBH6の組み合わせのときはFSB100MHzは楽勝だったのに, 333となるとそう簡単にはいかないようだ. 友人のSECC 333MHzも ダメだったらしい.

おとなしくCeleron333@500MHz計画をあきらめようとしていたとき, NIFTYのオークションにFSB100MHzで動作実績のあるPPGA 333MHzが出品されていた. SECCよりもPPGAの方がオーバークロック耐性は強いという話を聞いたことがある. 出品者の話ではFSB110MHzの550MHzで常用していたということである. マザーとの相性はあるにせよ,FSB100MHzは文句無くいけそうだ. ダメモトの2500円で入札したところ,幸運にも落札できた.

CPUが届いたので早速テストしてみる. MS6163を使ってもいいのだが,ジャンクで買ったIntelのMP440BXを使ってみた. おまけで付けてもらったドーターカードにCPUを差し,MP440BXのジャンパを Configureモードに設定して起動する. Gatewayのロゴが現われ,「Celeron 333MHz」と認識された. FSBを100MHzにするためにBIOSメニューに入ったが,FSB設定の項目が淡色表示になっており, FSBを変更できない. どうやらこのマザーでCeleronを使う場合は

FSBが66MHz固定

になってしまうらしい. さすがはIntelのマザーである. 規定外の使い方は一切できないようになっているのである.

いくら起動時に牛マークが拝めても,FSBが66MHzなら意味がない. MP440BXをあきらめ,今度はAsus MEZ-VMを 使ってみることにした. 動作不良品として買ったにもかかわらず, オンボードのビデオ(ATI 3D Rage Pro 8MB)やサウンド(Creative ES1373)も含めて異常が全く 見られなかったマザーである. チップセットは440ZXで,マニュアルにはFSB133MHzまでの設定が載っている. ただ,最新BIOSでもCoppermineまでは使えないようである.

FSBを100MHzに設定する. 最近のマザーはBIOSメニューでFSBを変更できるものが多いが,このマザーは ジャンパで設定するタイプである. 電源を入れるとBIOS画面が現われ,「Celeron 500MHz」と表示された. まずはOKである. この組み合わせで一台組み立てることにし,新規にATXケースを購入した. アプライドのオリジナルケースで5980円である(右の写真参照). 横幅があるミドルタワーで,電源はマザーの上方に位置しておりSlotタイプのCPUでも問題なさそうだ. 電源は300Wである. やや角の面取りが甘い箇所があったが(腕をちょっと怪我した),剛性は悪くない. 値段を考えればこんなもんだろう.

ケースにマザーを組み込み,FDD,HDDおよびCD-ROMドライブを取り付ける. HDDは富士通のMPG3204ATE(20GB)で,Ultra ATA100まで対応している. これをCMDのATA66カード経由でマザーと接続した. このATA66カードについてはここに書いた通りである. 今度はHDDもATA66に対応しているし,

ちゃんとATA66ケーブルで繋いだ

ので転送速度の向上が見込める. MPG3204ATEのHDDをマスターに,外付けHDDから取り出した富士通のMPC3043ATを スレーブにそれぞれ接続して富士通コンビでいくことにした. 起動するとATA66カードのBIOSから両方のHDDとも正常に認識された.

手始めにWindows98 SEをインストールしてみる. チップセット,ビデオ,サウンドともすべてメジャーなチップなのですべて自動認識された. この状態で,(ATA66カードのドライバを組み込まずに)WinMeに アップグレードした. こちらも問題なく終了. それにしても,ケースのカバーを開けたままにしているのにHDDのアクセス音がほとんど聞こえない. 最近のHDDは恐ろしく静かである.

次にATA66カードのドライバを導入してみる. CMDのサイトからMe用のドライバをダウンロードする. アーカイブを解凍して出てくるsetup.exeを実行すると,システムのドライバ情報データベースが 書き換えられる. この状態で再起動するとATA66カードが自動認識され,ドライバがインストールされた. 以下のように,CMD PCI-0648 Ultra DMA IDE Controllerがハードディスクコントローラとして 認識されている.

今度はNICを差してネットワークの設定をしようとしたが, ここで大きな問題に気が付いた. このMEZ-VMはAGPスロットが1本,PCIスロットが2本,ISAスロットが1本あるが, ATA66カードでPCIスロットを1本使ってしまった. もしPCIのNICを差せばPCIスロットを使い切ってしまう. 普通ならそれでもよいのだが,このマシンにはSCSIのスキャナを繋いで学生が使う予定なので SCSIカードを差すPCIスロットがどうしても必要である. 今のところISAのSCSIカードは持ってないし,わざわざ買う予定もない.

仕方が無いので,ここはISAのNICを使うことにした. ISAのNICといえば, アライドテレシスのRE2000を何枚か持っているが, ドライバのインストールが大変めんどくさいので使いたくない. マザーのBIOSでこのカード用にIRQを一つ予約しておき,ユーティリティソフトでそのIRQを使うように 設定しなければならないのだ(それでもうまくいかない場合もある). ちょうどよいことに,つい先日, 夢の島で当たった名門3com3C509B Etherlink IIIが 手元にある. ISAのNICなんざもう使うことはないだろうから,誰かに進呈しようかと思っていたところだった. PnPに対応しているかどうかは不明だが,ドライバはOSが持っているだろう.

ISAバスに3C509Bを差して起動すると,BIOSのISAバス初期化の時点で 「3com 3C509B Etherlink III」と認識された. WinMeが立ち上がると,こちらも自動的に認識されドライバのインストールが完了した. ISAカードとは思えない導入の容易さである.さすがは3com. ネットワークの設定を済ませ,pingが通ることを確認した.

最後はSCSIカードの導入だ. I/OデータのSC-UPCIを使う. カードを差して起動すると,「Symbios 53C875 PCI SCSI Adapter」として自動認識され ドライバが自動的にインストールされた. 一旦電源を落とし,エプソンのGT-7000を繋いで 再度起動すると,SCSIのBIOSからGT-7000が認識された. エプソンのサイトからダウンロードしたTWAINドライバをインストールし, スキャンが正常にできることを確認した. 特に問題はないようなので,SCSIカードのドライバもこのままでいいだろう.

以下はHDBENCHの結果である. ここに載せたCeleron 333MHzの結果と比べて HDDのRead/Writeが著しく向上している. やはりUltra ATA66の効果だろうか.


お問い合わせはメールにて: akasaka@klc.ac.jp

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